2021/02/21 11:07

春も近づいてきた今日この頃。

桜の開花が待ち遠しい季節ですよね。

この記事は、桜の落ち枝で羊毛を染めたレポートです。

2021年1月の大雪で、富山県のあちこちで倒木、落ち枝がありました。
2月中旬、やっと雪山になっていた部分も溶け始め、公園散策にちょうど良い気候の日があったので、
公園の桜並木の下に桜の落ち枝を拾いに行きました。

右側が桜の落ち枝です。

大雪の影響で、大きな枝が固まりとなってあちこち落ちていたので、沢山拾うことができました。
折ってみて、内側が緑っぽい、新鮮な枝を選びました。

花咲く前の時期なので、植物的には一番パワーのある、染めにもってこいの枝です。
これも大雪の恵みですね。
※染めるためにわざわざ桜の枝を折るのはやめましょうね。


今回は羊毛(コリデール)を染めることにしました。

200gの羊毛を染めるのに、約500gの枝を使用します。

できるだけ細かくポキポキ折っていきます。


このくらいの量になりました。

この枝を、鍋に入れて煮出します。
だいたい沸騰してから1時間ほど煮出した1番液は捨てました。
黄色く、ちょっと灰汁っぽい匂いがして、染まるのかなあといった感じだったので。

二番液を煮出してみると、液は黄色かったものの灰汁っぽい匂いはマシになっていたので、
枝を入れたままさらに煮出す+時間をおいて赤みを引き出すことにします。

枝を入れたまま、二番液を 沸騰させる⇒冷ます を3回ほど繰り返します。
この工程で3日ほど時間がかかります。

そうこうしていくと、染液がこのくらいの赤み、濃さに変化してきます。
このような色になると、薄ピンクに染めることができます。

枝をこし、
先媒染した羊毛を投入し、
温度変化に気を配りながらゆっくり染めていきます。

ビワ染めなどもそうですけど、
赤みのある染液のときって、ぶくぶくと泡がたちますよね。
この泡の正体は何なのでしょうか・・・?
ご存じの方、教えていただきたいです。

約70度の状態を一時間ほど保ち、
自然に冷めるまで待ちます。

染め上がりました。
ビワ染めよりも赤みのあるやさしい桜色です。

桜の落ち葉染めのほうが短時間で赤みを出すことが出来ますが、
茶色っぽいピンクになります。
落ち枝染めははじめてやりましたが、ピンクが引き出せてよかったです。